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北朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパン 支援取り組みの趣旨 北朝鮮のこうした食糧危機に対して支援の手を差しのべることは、現在の国際社会の緊急な課題の一つだとして、国連世界食糧計画(WFP)やユニセフ、国際赤十字、それに主に欧米諸国からのさまざまなNGOが、北朝鮮への食糧援助や農業復興支援に熱心に取り組んでいます。 この食糧危機について、北朝鮮政府の農業政策の失敗が原因だと言う人々がいます。 あるいは、北朝鮮のかつての友好国だった旧ソ連や中国との間の関係から説明しようという見方もあります。つまり、ソ連が崩壊し、中国とは国家間関係が変化し、もはや北朝鮮の農業に必要な物質や燃料などがスムーズに手に入らなくなってしまったため、北朝鮮が食糧危機からなかなか立ち直れないでいると説明する見方です。 そしてさらには、そもそも北朝鮮では人口に比して農地の絶対面積が少なく、それは、朝鮮半島の分断という歴史的な負の遺産がもたらした問題であり、そのことについては、日本のかつての朝鮮植民地支配もその遠因として指摘されなければならないという考え方もあります。 しかし、現在の私たちには、いったい何が根本的な原因であるのかはっきりしたことは言えません。 けれども、ただ一つ言えることは、政治体制の批判やイデオロギーの相違を優先させて人間の死を黙認することができる思想は、すでに政治体制やイデオロギーに固執した偏狭な排外主義以外のなにものでもないということです。 これは、日本人の立場からすれば、明治以降の日本のアジア侵略を支えた自民族優先のナショナリズムと同じことであり、もう一度、同じ誤りを繰り返してはならないと思うのです。 あるいは、在日朝鮮人、韓国人の立場からすれば政治体制やイデオロギーの相違のために、祖国で同じ民族の者同士が相争い、今日に至るまで祖国の分断が続いており、そのことはまた在日同士の間にも、祖国の状況を反映した暗い影を落とし続けてきたと言えるでしょう。 しかし、日本人であれ、在日韓国・朝鮮人であれ、または、それ以外の人々であれ、私たちが共に人類の一員同士として進歩することを目指すならば、国家体制やイデオロギーの相違による批判を優先させるより、まず、人間の命を何よりも尊重し、同じ人間を死なせないということを最優先させるべきだと考えます。 人類は、国家や体制や社会の価値観に囚われて人間の死に冷淡になるのではなく、人として生きる根源的なところで、人間の死を捉えることができる価値観を求められているのではないでしょうか。ここ東アジアにおいても。 私たちはこのように考え、依然として食糧難にある北朝鮮を支援しつづけるためにネットワークを発足させ、支援活動に取り組んでいます。 こうした活動の趣旨をご理解いただき、ひとりでも多くの皆さんに、北朝鮮への純粋に人道的な支援のためのカンパ活動にご協力お願いいたしますと共に、この取り組みを広める取り組みにもご助力くださることをお願い申しあげます。 1999年8月 |