[インタビュー] 北朝鮮の差し迫った食糧難で国際援助が決定的に重要と、WFP専門家

[Interview] With dire food shortage in N. Korea, international aid crucial, notes WFP specialist

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中央日報、2002年7月5日

by Susan Lee

北朝鮮の食糧不足と将来の見通しを評価することは、国際援助機関の側での一貫した業務のひとつだった。アメリカ平和研究所(USIP)上級研究員で、最近、国連世界食糧計画(WFP)ピョンヤン事務所のプログラム・アドバイザーに就任したヘイゼル・スミス氏は、中央日報・統一研究所とのインタビューで現在の食糧事情、国際援助の役割、そして朝鮮民主主義人民共和国の社会経済的変化の見通しについて、彼女の見方を語った。

─北朝鮮の現在の食糧事情はどうですか?

今現在、朝鮮民主主義人民共和国では全体に非常に厳しい食糧不足が見られます。WFPは年2回、食糧査定を行いますが、それによりますと北朝鮮の人々の日々の食料摂取は、基本的な最低必要量に20パーセント足らないことが判っています。朝鮮民主主義人民共和国への3つの主要な援助国である日本、韓国、アメリカからの援助が今年抑えられており、日本からは昨年コメ50万トンを受け取ったのですから、そのことが北朝鮮をひどく痛めつけています。さらに、国家体制の衰退のために食糧配給の責任が各地の道や郡で低下してきました。余剰食糧のない郡、特に北東地域では、人々は基本的に飢えさせられたままです。今起こっていること、今はまた端境期なのですが、それは、最も貧しい人々、大半は子どもたちと女性ですが、そういう人々が本当に苦しむだろうということを意味します。

─国際支援の役割を述べてもらえますか?

多角的支援が援助の基本を与えていて、その90パーセントはトウモロコシやコメのような基本的穀物で子どもや女性向けです。過去5年から7年の間に国際機関は食糧が実際に飢えた人々に届くのが判る見事なモニタリング体制を作り上げてきました。WFPだけで、月におよそ400回くらい現地視察のために村々でモニタリングをします。

二国間援助は、中国や韓国のような援助国から来ますが、それは、最優先の人々、つまり軍事的指導層とか主要産業の労働者とかへ行きます。しかし、軍に属している人々が実に多いため、軍部やその家族は不充分な食糧配給に苦しんでいます。

ここで注意すべき点は、国際支援がトウモロコシで行われたとき、2歳以下の子どもたちは、基本的な穀物をちゃんと消化できないので飢えることになるということです。しかし、昨年、日本からのコメが配給されたとき、この年齢層の栄養不良がうんと減りました。

─韓国は、土曜日の海上交戦以前、北朝鮮へコメ30万トンを供与すると思われました。あなたは、なぜ北朝鮮は援助の手を噛もうとするのか判りますか?

その理由をもし私たちが知っていたとしても、別に問題でもないでしょう。(笑) なるほど、北朝鮮の最近の行動は不合理です。しかし、2つの国々が和解途上にあるようなどこか他のケースを見てみれば、その過程に反対だったり混乱させようとする誰かはいるものです。人道支援の本質は、援助の受益者は過酷な体制の下で生きており、ゆえに人道援助は政治から切り離されなければならないのです。

─人々は、代用の食糧源に頼っているのでしょうか?

それは、地域によります。窮乏化した北東地域では、人々は、腹を満たしはしますが何の栄養価もない樹皮のような代用食品を食べたりしました。そういう食糧は慢性的な消化問題を引き起こして、人々、特に女性を働けなくしています。他の地域でも、全国一律配給分が生存に必要とされる最低量を下回るくらいに減りました。その結果、非公式市場がどの郡でも活発化していて、それらは非合法なんですが、郡指導層はそれらの存在を大目に見ています。こういう展開になって、ある人々は個人的な自由を得ますが、けれどもまた、拡大した不平等も見られます。誰もが同じ良質の品物を手に入れられるわけではありませんし、非公式の売買で使える現金を手に入れられるわけでもありません。例えば、ピョンヤンでは、人々のうちの小さなグループが外国人と取引をします。そういう人々はアメリカ・ドルを手に入れて、それは貴重で役に立つものですが、大多数の人々は本当に苦労しています。

─中国がかつて食糧不足問題に取り組んだひとつの方法は、一般大衆に自給農業を導入することでした。なぜ北朝鮮はこのモデルを採用しないのでしょうか?

中国は朝鮮民主主義人民共和国ではないし、朝鮮民主主義人民共和国は中国ではありません。第一に、中国にはもっとずっと大きな人口があり、そのことは、朝鮮民主主義人民共和国では労働力にゆとりがないことを意味します。さらに、朝鮮民主主義人民共和国では農業はもっとも透明性のある産業ですが、そのことは決して長期的解決にはなりません。むしろ、朝鮮民主主義人民共和国の将来の食糧安全保障の解決は、食糧輸入と交換できるその輸出産業にあるということに誰もが同意します。この農業システムはまた、韓国からの輸入肥料を必要としますが、それは、統一しなければ維持されることができません。

─朝鮮民主主義人民共和国の食糧事情について何か最後のコメントはありますか?

私は、継続的な多角的援助の重要性を強調したいと思います。なぜなら、女性や子どもたちが政府の行動の結果として犠牲にされるべきではないからです。密接なモニタリングを通じて国際機関は、こうした個々人が直接援助を受け取っていることを確かめることができていたのです。

また、私は、以前に日本や韓国が北朝鮮へ非常に寛大に提供してきたことをよく知っています。日本にはちょうど今、備蓄していて腐らせつつあるコメが500万トンあり、韓国ではその数字が100万トンくらいだと言われています。けれども、北朝鮮への排外的感情が高まって、以前のようにこれらの援助国が援助を与えるのを難しくしています。そういう感情は、乗り越えられる必要があります。土曜日の海上交戦は、北と南の両朝鮮の間で始まった和解プロセスの妨げになるべきではないでしょう。対決の結果、対話を止めるのは、重大な間違いだと思います。

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(訳:李修二 s-lee@na.rim.or.jp)